ランドスケープエコロジー実習

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TNTMipsで東京23区の地図表示

ランドスケープエコロジー実習では,ランドスケープエコロジーの理論を基に,景観構造を計量化する手法を勉強します。主なツールはGIS(地理情報システム)です。あまりメジャーではありませんが,アメリカMicroimages製のTNTMipsというGISソフトを使っています。

まずは,GISの基本的な操作方法や,属性テーブルを使った地図の表現方法を学んでいきます。次に,地形分類図や土地利用図,植生図といった既存のデータを活用し,地域の景観構造が,どのような自然立地の条件と人間活動の結果で形作られているのかを理解していきます。さらに,その景観構造の違いが,生物の分布に与える影響についても解析する方法を勉強していきます。

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みんなで議論しながらパソコンで作業中

実習の最後では,学んできた地理情報解析のノウハウや,他の講義・実習で得た知見を総動員して,関東地方の里山景観を抽出し,タイプ分けする応用編に挑戦します。この実習は,フィールド科学専修と緑地環境学専修の合同実習ですので,異なる関心と知識を持った学生がお互いに意見を出し合いながら,「里山って何?」,「里山って言える植生はどれ?」,「谷津田景観を植生図から抽出するにはどう解析したら良いの?」といった疑問を一つ一つ解決しながら最終の成果図を作成していきます。

最終的に自分たちで考えた里山景観の分類図ができあがると,半年間パソコンの前で頭を抱えながら取り組んできた結果に満足(?)することになります。

関東地方の里山景観分類図の一例

関東地方の里山景観分類図の一例